蚊の無駄にでかいやつであるガガンボ
(イラストは本文と関係ありません)
| 2002年01月分 | |||||||
| 第2週 | 1/6 | 1/7 | 1/8 | 1/9 | 1/10 | 1/11 | 1/12 |
第2週
| 2002/1/6(日) |
| 明日からの仕事に向けて部屋のかたずけ。オビ番組やってるわりには随分ゆっくりできた正月だった。明日からW杯終わるまで、おそらく人生最大のてんてこ舞いが始まる。僕はベストを尽くしますよ。というか、手ぐすねひいて待ってる感じ。新しい大河ドラマ『利家とまつ』の初回放送を見る。それなりに面白かったけれど、何故『利家とまつ』なのかなあ。去年、世界史と日本史が衝突するダイナミズムを描く『北条時宗』であったことは(ドラマの後半、時宗自身に全然動きがなく、そのうちに病死してしまった展開はともかくとして)、パラダイムの変更を示唆して時宜にかなったものだったと思う。『利家とまつ』って結局、「生き抜くきびしさ」みたいな話になるんじゃないかなあ。いきなり景気悪いよ。 僕は今、この国で人前に立ってる側の人間が提示すべきは、歯の浮くような言葉で恐縮だが、夢と希望だと思う。そして、未来へつながるひとすじの道だと思う。日本ハムファイターズよ、高い夢を掲げて進め。日光アイスバックスよ、希望の炎を鮮やかに灯せ。そしてサッカー日本代表よ、未来を切り開く勇気を示せ。ちっきしょー、早く明日にならないかなあ。言っとくけど俺はめちゃめちゃ働くよ。 |
| 2002/1/7(月) |
| 家を出がけに、あ、向島百花園で七草の鉢植え売ってた筈だ、MC卓に飾りたいなと思い、クルマで寄ってみるが、12月に申し込まないと駄目なのだった。16時入り、スカパー『WCJ』出演。今年最初の放送なので間宮が自前の振り袖を着てくれた。当人は藤色と言い張るが実際には紫色に近いあでやかな着物。ただオープニングで楚々とふるまおうと意識するあまり、顔引きつってやんの。笑ったなあ。せっかくカメラが寄りで来てくれるとこで物凄く不細工に映ってんだよなあ。今年もがんばれ、間宮! 月曜ゲストは風間八宏さん。控え室で聞いた静岡のお母さんの話があんまり面白かったんで、本番でも披露してもらう。今日の場合、スタッフに事前に伝えといたテーマは「天皇杯決勝総括」だが、途中で高校サッカーなどにも触れ「サッカー選手とおかん」というテーマにあっさり乗り替え、更にFAXからの流れで「Jユースと高校サッカーは融合していく方向で考えるべきか」という興味深いテーマに気前よく乗り替えた形。一般的なサッカー史観では「学校がスポーツを駄目にした元凶であり、高校サッカーはその歴史的な役割を終え、地域クラブのユースと溶け合いながら消滅していくべきだ」という方向の話になるところだけど、学校(大学だけど)で実際にコーチをしている風間さんから異論が出る。 放送後はミーティングルームで『すぽると』入り待ちの風間さんと、『アクセス』待ちの自分で、延々雑談。ホント言うと今日はオンエアよりこの3時間の方が格段に面白かった。21時半入り、TBSラジオ『アクセス』出演。暮れに中村健吾ディレクターと「小泉先生をどうにかして呼ぼうよ」という話になって、我々はついに憧れの、東京農大・小泉武夫教授(発酵生産科学)にお会いすることが出来たんである(!)。小泉先生の本は、もうどの本読んでも抜群に面白くて、いや、もしたった今、自分が高校生で進路を考えてるとしたら東京農大を受験した気さえする。生放送後、収録したインターネット用の対談で「あなたの為ならシュールストロミング(先生が研究用に所持しておられるスウェーデンの、掛け値なく世界一臭いカンヅメ。輸入禁止になっている)をひと缶開けますよ」と言っていただき感激する。 |
| 2002/1/8(火) |
| 16時入り、スカパー『WCJ』出演。高校選手権決勝は国見高校が連続優勝を飾る。このタイミングで御出演いただいたのは宮内聡さん、中学生の頃、帝京の初優勝を見て、周囲の反対をよそに帝京へ進学、3年生のとき、ユニホームの胸に二つめの星をつけた人である。 番組の主な狙いは、帝京が本当に強くなっていく時期、そこにどんな空気があったかうかがうことにあった。W杯でもよく言うことだが、優勝するとその国は本当に強くなる。『サッカー批評』の原稿で西部謙司さんが、そのことを「W杯で優勝する為にはW杯で優勝していなければならない」の法則として、面白く紹介していたけれど、つまり宮内さんは今のフランスだ、初優勝を遂げて、これから「伝統」という何だかわからない目に見えないものが出来上がっていく只中にいたことになる。 それにあわせて個人的にうかがいたいことがあった。宮内さんは高校時代、実は「ルイ・コスタのように」(宮内さん)中盤で攻撃を作ってゆく、テクニックがあって、一種、人を食ったような間を持った攻撃的な選手だったのである。後に日本代表として専守防衛、自己犠牲のディフェンシブハーフの役割になり、そちらの印象が鮮烈だが、その変化の過程に何があったのか知りたかった。これはある意味でスポーツに限らない普遍的な事柄のようにも思う。人は若者であった自分にどう始末をつけるのか。あるいはつけないで引きずってゆくのか。宮内さんの話は率直で、カラッとしていて、そして胸にしみるものだった。 |
| 2002/1/9(水) |
| 16時入り、スカパー『WCJ』出演。今日のネタはスポーツライターを目指す人にとっては、無料放送じゃおいしすぎる内容だったんじゃないか。2800試合を超えるサッカー観戦歴を誇る後藤健生さんが、観戦中に作る「後藤メモ」のノウハウを大公開! ピッチ上の時間と空間をノート上に写しとる、様々な工夫の積み重ねにただただ感じ入った。一方、データマンの金子尚文君も、スカパー実況用に自ら考案した「金子メモ」のノウハウを公開! |
| 2002/1/10(木) |
| 16時入り、スカパー『WCJ』出演。今日のゲストはベガルタ仙台・岩本輝雄選手。いや、もんのすごく面白い人でびっくりした。番組としては、まあ、「感動のベガルタ昇格!」みたいなところから入ったんだけど、たぶん、それは既に岩本さん色んなところでしゃべってるからだろうね、意外とノッて来ないんだ。ありゃりゃりゃとアワ食ってると、いきなり自分のペースで話しはじめ、これが面白いの何のって。 浦和レッズ・福田選手の応援の歌が大好きで、対戦中にピッチで歌っちゃてる話とか、スカパーで海外サッカーめちゃめちゃ見ていてリーガ・エスパニョーラの放映増やして欲しいと思ってる話とか、抱腹絶倒。MCとしてはアウト・オブ・コントロールなんだけど、抜群の内容なので、番組を予定より早く終わらせてしまって「番組はもう終わったという設定でだらだら延々話し込む」という方式を突然、編み出し、岩本選手にスペースを作る。この突発事にカメラは「引き・固定」で対処してくれるファインプレー。まあ欲を言えばタイトルロールもとっとと出しちゃって欲しかったが、こういう対応力が大幅にアップしてるところが『WCJ』チーム好調の原因。 本当に番組が終了してから、岩本選手が聞かせてくれた言葉で印象に残ったのは、 「今季はベストイレブンが目標です。自分にとっては、日本代表より、選手が選んでくれるベストイレブンの方が値打ちが上です」 という言葉。カッコいいなあ。どうにかして又、ゲスト出演していただきたい。 |
| 2002/1/11(金) |
| しっかし、いきなり全然寝れない週だな。考えてみたら1週間、正月休みで出版社が止まってたってことは、動きだしたら月末月アタマの〆切がいきなりテンパッた状態でドッと押し寄せて来るってことなのだった。ここまでのところを平均2〜3時睡眠でしのいで来たが、今日はとうとう一睡も出来ず。昨日ぐらいから睡眠不足で頭くらくらする。 11時、国分寺・日立製作所中央研究室。メディカルシステム研究部・河野美由紀博士、マルチメディアシステム研究部・三浦直人研究員のインタビュー取材。「指の静脈パターンによる個人認証技術」を開発したチームである。個人認証というと、指紋とか瞳の虹彩を使ったものがスパイ映画等でお馴染みだけど、河野さんらのチームは近赤外光による静脈の透過画像を利用した。何というか「♪手のひらを太陽に透かしてみーれーばー」なかんじの技術で、ぼくらがみんな生きていること自体を本人識別に使った面白いアイデア。ちなみにミミズやオケラやアメンボでも個人認証できるかどうかについてはうっかり聞き忘れた。 16時入り、スカパー『WCJ』出演。今日の企画は当HPの掲示板、「杉山昭夫」さんの書き込みがヒントになる。月曜火曜と高校選手権を受けた形で、学校スポーツの話に軽くふれたのだが、主旨がうまく伝わらなかったかなあと思って、企画の横糸を通してみることにする。ヨーロッパ等の見聞が広く、かつ学校でコーチをした経験を持つ西部謙司さんに、正味のところ、学校スポーツをどう考えているか聞いてみたんである。 番組内でも言ったが、この問題についての僕のスタンスは「以前は個人的な感慨もあって学校スポーツ悪玉論に肩入れしていたけれど、最近、それが支配的な論調になってみると、何でもかんでもそれ一本で押し通すのは無理があるというか現実的じゃないんじゃないかなあと思うようになった」といったところ。例えば風間八宏さんが言うように「選択肢としての意味合い」(中村俊輔がいい例だが、クラブユースでは上に上がれず、高校でプレーして花開く才能もある)もあるだろうし、マリーニョさんが風間さんに言ったらしいけど「日本のスポーツがこれまで積み上げてきた財産」と積極的に評価する考え方もあると思う。根性主義だとか、これまで学校スポーツのよくない点とされてきたところを改善していけば、案外面白いかも知れないと思う。 西部さんはさすがに「強豪校は国立で勝つ為に戦術を固定するので、それに合わない選手はオミットされてしまう」「抑圧が強すぎて例えば3年間マンガ禁止だったりするので、卒業して自由になると皆、茶髪でマンガばっかり読む感じになりがち」といった解像度の高い物言いであった。フランスのクラブで近年、教育機関を併設する動きが評判になっていて、「学校がついてるクラブ」と「クラブがついてる学校」は実際どう違うのかという話も、フランスで暮らした西部さんならではのリアリティー。 |
| 2002/1/12(土) |
| 15時半、代々木第1体育館、全日本アイスホッケー選手権。日本製紙クレインズ×日光アイスバックス。電通・山本敏博氏と観戦。1対5で完敗。試合後、渋谷で山本さんと『WCJ』についてあれこれ話し込む。山本さんは電通に戻った後もずっと番組を見てくれてて、僕にとっては最強のブレーンだ。 |