蚊の無駄にでかいやつであるガガンボ
(イラストは本文と関係ありません)


2000年12月分
第1週 12/01 12/02
第2週 12/03 12/04 12/05 12/06 12/07 12/08 12/09


2000年11月 第5週分はこちら!



第1週

2000/12/01(金)
 朝日の学芸部に無理をきいてもらって、月曜夕刊のコラムに強引にBucksネタをねじ込む。恩にきるよ、今村さん。今日付の日刊スポーツは「日光バックス八戸市移転も」の見出しで、古河廃部の際にも誘致活動のあった青森県アイスホッケー連盟、松田理事長の談話を掲載した。仮に八戸に受け皿が出来た場合、それはファンとして喜ぶべきことなんだろうか。選手を思えばホッケーが続けられることを素直に喜んであげるべきかと思うが、日光の、あのいかれぽんちな人たちからホッケーをとり上げてどうするんだと思う。累積赤字は8千万らしい。会計検査院が昨日まとめたところによれば13省庁と16法人で133億円、税金の無駄遣いが見つかる国の8千万だ。いや、もっといえば私企業のバブル処理に税金使う国の、たった8千万だ。



2000/12/02(土)
 15時フェースオフ、長野ビッグハット、コクド×日光アイスバックス。
 長野五輪以来、久々のビッグハット。やっぱホッケー会場としては日本一だな。コクドが準フランチャイズ化するという話だけど、こんな立派なハコ、ホームチームがないなんて絶対おかしいと思う。

 凄かったよ、今日のビッグハットは。栃木から、首都圏からBucksファンが矢も楯もたまらず駆けつけ、とてつもない熱気。会場には長野のファンが掲げた「がんばれ!日光バックス 来年もビッグハットで待っているぞ」の横断幕が。ウォーミングアップで登場したチームの顔が全然違う。いや、普段真剣じゃないということじゃなく、何というのかな、スタッフも含めて、触れたら感電しそうなくらいの電圧の高さでのり込んできた。対するコクドは15勝で首位を快走、今日は間違いなくタフなゲームになる。

 1ピリがもったいなかったんだよ。パワープレイで敵陣に持ち込んだ7:45、ほんのちょっとしたスキを速攻カウンターで返され、やらないでもいい点を与えてしまった。
まあ、だけどこれは仕方ないんだ。ボクシングでも何でも攻め込んでるときが一番スキができるものだから、切り替えて更に攻め込むしかない。敵にプレッシャーをかけ続ければ必ず勝機は生まれる。攻めてたよ、今日のBucksは。デガステッドやミワの欠場を感じさせない気迫だった。

 シュート数を言うと1ピリ、コクドの13に対してBucksは10、2ピリはコクド11、Bucks15。3ピリはコクド15、Bucks12。これはまったく互角の試合だ。というか印象をいうとBucksの猛攻をコクド・ディフェンス陣が反則でも何でもしてなりふり構わず守り抜いた展開。反則数、コクド10、Bucks3の数字がそれを表している。
 得点は0対1のまま3ピリに突入して、第3ピリオド、お互いに1点ずつ挙げて1対2でコクドの勝ち。あれだけ攻めて、パワープレイを奪って追いつけなかったかという思いと、コクドのディフェンスよく守った、大したもんだというのと両方が感想としてある。長野のファンも納得したろう、ディス・イズ・アイスホッケーと表現したい好ゲームだった。今日は紙一重のところで試合を失ったが主導権は完全にこちらが握っていた。

 試合が終わってチームは会場に一礼、そのとき胸がつまったよ。
 Bucksは本当に勝ちたかったんだ。皆、唇をかみしめた「男の顔」をしていた。
 勝負事で勝ちたくないチームがあるわけがないが、今日、Bucksは本当に本当に勝ちたかったんだ。
 通路を去る男たちに「がんばれBucks、俺たちがついてるぞ!」「明日はたのむぞ!」とファンが声をかける。そうだBucks、君たちには明日がある。


霧降と見紛うばかりにバックスファンが駆けつけた。




第2週

2000/12/03(日)
 13時、猿江恩賜公園野球場、Redcaps×東京ボルメッツ。
 友軍、ボルメッツと今季最後のダブルヘッダー。3対7、14対14と1敗1分けで終わる。
曇天だったせいもあるけど15時過ぎたら暗くなって、ひょっとすると日没サスペンデッドゲームかと思う。今日、僕は全然打てんかったなあ。第2試合、一打サヨナラの場面では今季初の三振を喫する。旅行のブランクのせいか。ボルメッツの小松代表と「今年一年有難うございました。21世紀もよろしく!」なんて挨拶。

 帰宅したら栃木アイスホッケークラブからゲームレポートのFAXが届いていて、残念、1対4でコクドに連敗。といっても第2ピリオド終了時まで両軍0対0なので、点差のイメージよりは緊迫した試合だったんじゃないだろうか。どうもキルプレーがらみの失点らしい。今日もデガステッドとミワが欠場。神様、デガちゃんとミワ、それとあとチェコに行ってる村上をチームに戻して下さい。仏様、来季もBucksを存続させて下さい。

 と、思ったら栃木アイスホッケークラブからもう一通FAXが届いた。今度は朗報だ。
文面をそのまま掲載します。


●ロビンソン百貨店でイベント開催!
 一連の「来季運営断念」報道により、イベントの中止が決定されておりましたが、ファンの熱意によって再度、同日程で開催することとなりました。

開催日程:12月13日水曜日18:00
開催場所:ロビンソン百貨店(宇都宮駅前)1Fエントランスロビー
*選手数名が参加する予定です。(メンバーは未定)
イベント当日の内容につきましては、当初計画をされていたものを基本に行う予定です。


 ファンの声がロビンソン百貨店の広報セクションに届いた結果らしい。このイベントはおそらくマスコミの取材が殺到するだろう。「中止されたイベントがファンの熱意で開催される」というのは、日本中にバックスファンの気持ちをアピールするチャンスになるはずだ。



2000/12/04(月)
 何かしょっちゅう電話がかかってきたり、電話をかけたりで思ったほど原稿がはかどらなかった一日。まだ発表できないがBucks関連で素晴らしい話が耳に入る。『スキップ』(北村薫・著、新潮文庫)読了。



2000/12/05(火)
 朝日朝刊トップは「600万年前の猿人化石」。人類の祖先として最古となる可能性のある猿人の化石がケニアで発見されたというもの。これまで見つかった「最古」のものより160万年ほど古いというから、100年単位の世紀節で大騒ぎしている我々とはスケールが違う。CD棚からチャールス・ミンガスの『直立猿人』を出してきて久しぶりに聴く。

 区立石浜図書館、『ユニコーンを探して』(サタジット・レイ著、筑摩書房)『熊を放つ』(ジョン・アービング著、中央公論社)。

 昨日、内容を伏せた「素晴らしい話」が、もう今日付の下野新聞の記事として公のものとなった。『全日本出場申し入れへ バックス ファンが資金を確保』という見出しだ。全日本アイスホッケー選手権は、まあ、簡単に言えばサッカーの天皇杯みたいなもので、例年1月、リーグ戦を中断した形で争われる。資金難のBucksは2月以降のリーグ戦に専念する為(いや、事実上、手弁当で戦うのだが)、辞退を発表していたんである。1月12日から3日間、札幌市月寒体育館で開催される全日本選手権は「参加費こそ十万円ながら選手らの移動費、滞在費を含めると約三百万円から四百万円の費用が掛かる」(12月5日付、下野新聞)。僕がバックス事務局に問い合わせた際も、フロントの方は「東伏見だったら毎日日帰りしてでも出場するんですけど…」と口ぶりが重かった。

 そうしたら「ファンら約三百人が『ぜひ全日本に出場してもらいたい』と資金集めに奔走」「約二百万円の資金を確保したことから、四日夜までに日光アイスバックス事務所に連絡、出場を要請した」(同記事)らしいんだな。これは泣けるよなあ。
Bucksは旧古河電工時代をふくめて第1回大会から欠場したことないんだよ。急遽、HC日光アイスバックスは全日本選手権出場を申し入れる方向へ。ただ僕の耳に入ってるのと下野新聞の記事は確保した金額が違う。まあ、どっちにしてもまだまだ足りないんだ。

 Bucksのことを想うと文化放送の朝ワイド続けてたらなあとちょっと考える。まあ、そんなこと言っても仕方ないんだけど。このところ『吉田照美のやる気MANMAN』をイヤホンで聞きながら隅田川べりをウォーキング、おかげでインド旅行前に体重が戻りました。



2000/12/06(水)
 立川のおばちゃんの老人ホームへ荷物を引き上げに。タンスとか引き出しを向島の、奥さんの実家へ運ぶ。ゴルフワゴン大活躍。あと立川市役所へおばちゃんの健康保険を返しに行く。

 うちの奥さんが西立川に「思いも寄らぬ旨い寿司屋」があるからと念を押すので昼過ぎ、作業を終えて行ってみるとお休み。何かこう猛烈に旨い寿司が食いたくなって、おお、そうだ、と突然、国立の富士屋豆腐店を訪ねる。

 「この辺に旨い寿司屋ないすか」

 ここんちは高橋さんといって文化放送朝ワイドのヘビーリスナーだった家。「えのきど商店街」のステッカーがばんばん貼ってあった。旨い寿司屋の所在を聞き、帰りにもう一度寄ってお豆腐5丁とおからを頂戴する。晩メシで食ったらこれが又、もの凄え旨えでやんの。あ、念の為、言っとくけどもちろん初対面だよ。



2000/12/07(木)
 『週刊ベースボール』の「2000プロ野球記録集計特大号」が届く。Fsのタイトルホルダーは最多安打(182、初)、ゴールデングラブ賞(2年連続2回)の小笠原道大、ベストナインのオバンドー(初)、ウィルソン(2回)の3人であった。チーム成績は打率.278、ホームラン177、得点771がダントツのリーグ1位なのに対し、防御率4.70、被ホームラン140がリーグ5位という、はっきりした打高投低である。

 興味深いのは点差別逆転敗戦の項目で、全逆転負けゲームのうち、1点リードをひっくり返された試合が9、2点リードは8、3点リードが5、4点が2、そして5点以上の大量リードをひっくり返されたのが何と4ゲームもある。これは「エース岩本」の不振に代表される先発陣の奮起も考えなければならないが、中継ぎが弱いことを端的に表しているだろう。僕が思うのはL・西崎、H・長冨である。彼等は球団内でどんな事情があったにせよ、「戦力外通告」を受けて新天地へ行き、そこで毎年、結果を出している。長冨の場合、トレードじゃないのでFsは見返りの選手をもらっていない。これは何だろう。今、Fsのリリーバーに西崎、長冨がいればどれだけ逆転敗戦が減ることか。

 同じ号に「12球団・今秋の入団テスト事情」という記事があり、Fsから戦力外通告を受けた今関、沼田、日里、小牧らが他球団のテストを受けた様子がわかる。このうち決まったのは西武の小牧だけ。又、Fsは初の入団テストを実施して、日笠、佐野(以上、中日)、星山、橋本(以上、阪神)、斉藤、小石澤(以上、ダイエー)、高嶋(近鉄)という受験者のなかから、斉藤貢を獲ることが決まった。いやー、状態はわからないけど左の日笠、パでは顔が通用する佐野重樹、惜しい気がするけどなあ。
あと高嶋ってキャッチャーもいい選手だよ。



2000/12/08(金)
 18時半、カザルスホール・アンサンブル2000。
 僕はお茶の水のカザルスホールを「魂の隠れ家」のように気に入っていて、この企画を毎年楽しみにしてるんだけど、今夜は本当に物凄かった。

 バッハ大会である。

 ・J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番ハ長調」
  演奏:スーヴィン・キム(ヴァイオリン)
 ・J.S.バッハ「ゴルトベルク変奏曲ト長調」
  演奏:パメラ・フランク(ヴァイオリン)、クレメンス・ハーゲン(チェロ)、
  今井信子(ヴィオラ)
  自作朗読:谷川俊太郎

 今井さんたちの「ゴルトベルク変奏曲」は今、20世紀の終わりで世界一の出来じゃないだろうか。谷川俊太郎が演奏に先だって朗読した『ゴールドベルグ讃歌』の最後の行、

 いまあなたはすべてを思いだし すべてを夢見るだろう

 が、何ひとつ大袈裟でなくすんなりおなかに落ちる。
 今夜、僕の心は5億年くらい旅をした気分だ。

 高揚した気分で帰宅したら、栃木アイスホッケークラブからエドモンズコーチのコメントFAXが届いていて、今週末の王子戦からデガステッド(#92)が戦列復帰の由。やったぜ。この土、日、初めて日光・霧降アリーナを訪ねる人にミニミニ・アドバイス。

 ●日光は東京とは比べものにならないくらい寒いので防寒対策はきちんとしよう。アリーナ内はヒーターパネル等のおかげで東伏見みたいなことはないけど、外、特に夜はハンパじゃないぞ。

 ●電車で行く人は東武日光20時50分発が最終なので遅れないように。僕は試合終わってのんびりメシ食ってて、一度電車がなくなり、平岡”ちんねん”宏介君のクルマで宇都宮へ送ってもらって新幹線で帰ったことがある。それとても22時39分宇都宮発が最終。

 どうも当HPの有志は日曜日に集中しそうだな。僕は日曜日、Redcapsの今季最終戦が組まれてるので、明日行きます。まあ、楽しみだよ。ピンクのモヒカン見た霧降アリーナの人たちがどんな反応するのか。Bucksファンの皆さん、ピンクのモヒカンが当HPのいかれぽんちどもの目印です。ちなみにモヒカンが管理人の「ごくう」。ムチとか手錠とかじゃらじゃら下げてますが、怖い人ではありません。



2000/12/09(土)
 16時フェースオフ、日光アイスバックス×王子製紙。
 2対4で逆転負け。デガステッドが復帰したおかげでチームが見違えるようにいきいきと見えていたので、途中退場がホントに痛かった。2対0でリードしてたんだぜ。くぅー、これは悔しい負けだ。

 さすがに「解散・廃部・移転」等が報道されて初めての日光シリーズだけあってアリーナはよく入っていた。皆、Bucksに声援を送りたくて、あるいは心配で心配で飛んで来たんだろう。アリーナ奥の売店でトン汁を買って、はふはふ食べていたら、読売新聞社宇都宮支局、日光通信部の岡村さんという記者が「すいません、今日はどちらからいらっしゃったんですか?」と取材してきた。「あの、僕、コラムニストのえのきどいちろうです。一応、東京から来ました」と答えると、「ええっ、あ、いや、どうもすいません。存じてます。あの、Bucksは以前から応援されてるんですか」と大あわて。「はあ、めちゃめちゃ応援してます」と言うしかないじゃないか。

 それから読売新聞社の知ってる人や、『週刊読売』(現在は『Yomiuri Weekly』に名称が変わった)でも連載やってたんすよ、とか、そんなやりとり。「是非、Bucksのことばんばん書いて下さい。何なら僕、書いてもいいですよ」とお願いして別れた。
僕は顔が知られてないのでこういうとき楽しい。でも、たまに東京ドームやなんかで、若い女の子がおずおずカメラを持って近づいてきて「あのーすいません」「はあ」「写真、いいですか、シャッター押して下さい」と言われてガクッとなることも。




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