

相手を決めて野球みたいに毎回表裏があって9回終了の形式。
場合によっては延長戦もあるかも?
| 今回のゲスト対談者はアイスホッケー選手の春名真仁さんです。 |
| 春名真仁様 ありゃ、イリノイ州民じゃないの? シカゴからちょっと奥まったとこって聞いてたからてっきりイリノイだと思ってたよ。シカゴは「アメリカの名古屋」って言い方をするから、イリノイ州は愛知県で、アイオワ州は岐阜県みたいな感じかなぁ。クワッドシティが州境の町ってことも初めて知りました。 僕はシカゴって街が好きで、『ER』もずっと見てるし、サミー・ソーサのコルク・バット事件も同情的な立場だし、「ブルー・シカゴ」ってブルース・クラブのリピート客でもあるんですよ。クワッドシティ行くついでにシカゴへ寄るのを楽しみにしている。NHL的には弱いブラックホークスにシンパシー感じてるしね。アメリカ中 部って東部とも西部とも南部とも違う、一種、孤立したノリがあるよね。経済学でもハイエクとか、シカゴ学派って「アカデミズムの離れ小島」みたいな独自性が結果的に効を奏したみたいなとこがある。あ、高津臣吾がホワイトソックス入ったんだよ。ホント言うとカブスなら最高なんだけど、春名君シーズン終わったら、高津の登板見れるといいなぁ。 1回裏の文面で考えさせられたのは「バックアップゴーリーの調整の難しさ」です。僕ら春名君ってスターターの印象しかないからさ。いや、マラーズの出場記録は知ってるし、当たり前の話なんだけど、言われて実感が湧いたですよ。春名君はチームのなかでは「新参者の外国人選手」なんだよなぁ。 僕は今季、日光アイスバックスを見ていて(素人だから見てもわからないことの方が多くて、その分、大量に想像力を働かせるんだけど)、ゴールキーパーについて勉強になりました。橋本三千雄、清川和彦、佐藤剛と3人が試合出場していて、やっぱり春名君が守ってたときと風景が変わる。タイプが違う選手を見ると学ぶこと多いねぇ。もちろん、ファンとして春名選手とも比べて見るし。 僕はここで選手批判とかしたいわけじゃないから「春名選手と比べる」というのもフラットな意味だと思って下さい。春名選手も含めてGKは長所短所が違うんだと思った。春名君はバタフライ・スタイルっていう、スタイルの長所短所以上に、セルフ・コントロールにズバ抜けた人だったんだねぇ。不在のおかげで「春名真仁」がクリアに見えた。 「心を波立たせない」って言ってた意味がホントによくわかる。俺、正直「味方のゴールにも極力、喜ばない」ってちょっと変人?くらいに思ってたからさ。清川がミスすると落ち込んじゃうのよ。そして引きずってしまう。いや、スポーツ見る者として俺たち、そういう一人ひとりがどう変わるのか、いつそのカベを飛び越えるのかを楽しむんだけどさ。スキルやフィジカルもあるけど、選手はミスと戦うんだな。ミスと戦うのは大事なことだね。 橋本の集中力はすごいよ。彼は僕には「当たるとグングン当たる」タイプに見える。教えてもらいたいのは集中力とセルフ・コントロールの違いだ。野球で言ったら5打数5安打的に当たるGK(どんどんノッてく)と、春名君みたいな安定打率志向は何が違うんだろう? 春名君は「第1打席ヒット→こりゃゲンがいい」的な精神の波立ちをどうしてるの? 佐藤剛のたたずまいが、俺、今、好きなんだ。実力は知らないけどハートがあるよ。試合に出れなくてジャージ姿のときも多いけど、あいつはめちゃくちゃ戦ってるんだ。すごい顔だよ。戦況見て悔しくて仕方ないんだ。そして、あれは自分と戦ってる顔だ。第3キーパーってマジつらいだろう。ジャージ姿の佐藤剛は、今、マネージャーだった頃の本間靖之さんと同じだよ。本間さんも選手の出迎え気合い入ってて「あんた監督かよ」みたいだったねぇ。僕は「出れないから戦ってない」なんて思ったことはいっぺんもない。戦ってる奴は戦ってるんだ。 えのきどいちろう |
| えのきどいちろう様 アメリカの名古屋ですか?はじめて聞きました。東京=N.Y.はわかる気がしますが、大阪=L.A.ですかね?ちょっと違う気もしますね。経済の話も全く分かりませんでした。帰ったら日経読んで勉強します。えのきどさんと話す時は広辞苑が必要です。 そのシカゴなんですけど実は最初に降り立っただけで一度も行ったことがないんです。車で二時間ほどらしいんですが。今シカゴではブラックホークスが弱くてAHLのウルブスの方が人気があるとシカゴ在住の先輩が言ってました。シーズン中はちょっと難しいのですが、帰国前にでも行ってみようと思ってます。高津も観れたら最高ですね。こちらでも日本一のクローザーが来ると結構話題になってましたよ。シカゴ以外にもニューヨークに行ったり西海岸で建築ツアーなんかもしたいと思ってます。 さてさて二回の裏。今回はちょっと苦戦しそうですね。 自分ではセルフコントロールがずば抜けてるとは思いませんが常にそうしようと意識はしてますね。味方のゴールは勝つための助けとなりますがゴール=勝ちではないのでゲーム中は次のことを考えていて喜ぶ余裕もないのが実際のところです。だから勝負を決定づける得点(1点差の時のエンプティーゴール等)の時は素直に喜んでますよ。試合中は勝って喜びを爆発させるために溜め込んでる感じです。目的は勝つことですから。 それに僕も5打数5安打(=完封?)狙ってますよ。ただ常に上手くいくわけじゃないので凡打(=失点)のあとが大事だとも思ってます。ホッケーにミスは付きものですし、GKのミス=失点ですから。反省は試合の後にいくらでもできるのですぐに切り替えることにしています。 「心を波立たせない」「切り替える」と簡単には言えますが実際のコントロールはとても難しいです。僕は元々精神的に強いほうではなくて小学生のころは自家中毒になって大事な試合や旅行の前にはよく身体を壊してました。今はさすがにそこまではないですが、メンタル強化は依然として課題です。実際一昨年まで好不調の波が大きかったのもメンタルと無関係ではないと思います。ただどういう精神状態が自分にとってベストかは経験上分かってはきています。感情の起伏が激しい時や特に失点のあとネガティブな考えが残る時はその後も良いプレーができないし、調子の良い時は緊張とリラックスがバランスよくあって自制心もあり周りの風景がはっきりと見えます。空間を把握(敵の人数や位置)する時間も早くて正確です。毎試合そのベストな精神状態を再現したいと考えてます。 ただし全てはスキルの上に成り立ちます。いくらメンタルが強くてもシュートを止める技術がなければ失点します。そういう意味でも去年はスキルが割と安定していたので同時にいい精神状態を保つことができたと考えられます。シーズンオフの準備や練習でのスキル維持がいかに重要かを改めて実感しましたし、去年は結果に満足はできませんが日本リーグ7年目でやっと納得のいくシーズンを送れたように思います。 ただこのような精神状態が全てのゴーリーにとって最良の状態なのかはわかりません。ゴーリーの中には得点や失点で感情を露にしてもその後のプレーに全く影響の及ばない選手もいると思います。 アメリカに来てからですが、ここ最近になってやっと速いシュートに目と身体が順応してきた感じですが、まだ100%とは言えませんね。前述のスキルの方がまだ未完成です。守りのシステムは変えてはいないのですが速いハイショットやパスにまだ100%対応しきれてません。マーク(コフマン)以上のシュートを打つ選手が何人かいますから。実際、負けの続いた時は技術面で少し自信を失って失点を怖がっていたと思います。ただ現在は練習での失点もかなり減っているし出番がくれば自信をもってプレーできると思いますけど、問題は出番が増えるかですね。とにかく地道にアピールしていきます。 今年、バックスはGK全員に出場機会が与えられているようですね。僕もまだ現役で他のゴーリーのことをとやかく言える立場ではないのですが彼等についてはよく知ってる方だと思うので無礼を承知で書きたいと思います。 ミチオは代表でも一緒にやってますが確かなバタフライ技術を持ってます。高校生の頃からバタフライをやっていて加えて足腰が強いので僕よりも精度が高いです。雪印に入団した頃の彼はメンタルに弱い面もあったように見受けられましたがポラリスの最後の年なんかは僕の印象ではかなり安定しているように感じました。昨年一度断念したホッケーを取り戻して精神的に更に成長したのか今年はブランクを感じさせないプレーをしているようですね。ミチオの活躍はいい意味で僕に影響を与えてます。もう日光には戻る場所がないわけですからここで成功するしかありません。 キヨはまだ若いですしこれからのGKです。ぼくの同じ歳と比べれば格段にキヨのほうが上手いですしまだまだ成長過程だと思います。若いんだしもっと思いきって楽しんでプレーしてほしいですね。ただ僕やミチオにはバタフライというシステムがありますがキヨは自分なりにシステムを完成させる必要があると思います。それはゴウについても言えると思います。例えば同じ状況が二度あれば二度とも同じ動きをするべきだと僕は考えます。 ゴウは1対1のリアクションは素晴らしいです。身体のキレと運動能力で小さな体を補ってます。たしかに顔も恐いですけど。彼はベンチでも本当に戦ってますね。氷上以外ではあまりキレすぎないように。出番が少なくても腐らず常にイイ準備をしてチャンスを活かしてほしいです。(今は僕も同じ立場です) それからみんなに言えますがレギュラー争いをしていると視野が狭くなりがちです。 僕も古河時代は競争が激しくチーム内のゴーリーばかりが気になった時期がありました。そうなると練習で自分のプレーより人のプレーが気になったり、ミスを恐れてプレーしたりします。そんな時僕はよく競争相手はもっと先にいると言い聞かせました。当時代表の岩崎さんやダスティ、更にはロワまでライバルにしました。今でもチームのファーストゴーリーよりむしろジゲールやガーバーに追い付きたいと思いながら練習してます。 勝手なことを言ってますが僕も常に同じ課題を抱えています。他チームが戦力補強している中バックスは必然的に被シュート数が多くなりますから3人には本当に頑張ってほしいです。 ところでえのきどさんは札幌に全日本選手権観に行くんですか?日ハムももう札幌ですしね。新庄も入ってちょっと楽しみです。 それではまた。 春名 真仁 |