今までの
第一回戦
| 第一回戦のゲスト対談者は『子どもプラス』(雲母書房)編集者の平野勝敏さんです。 |
| 今日、平野さんの声を留守電で聞きました。 「ほかでもございません。原稿の進捗は如何でしょうか」 今、仕事してる編集者のうち、いちばん美しい日本語でサイソクしてくれるのが平野さんです。で、まだ全然やってないんですよ。7月末日〆切だからちょっとまずいですね。こんな、何ヶ月も放っといたHPの文章より先に原稿書くべきでしょう。いやー、申し訳ないす。 それにしても1年以上かけた大作になりつつありますね。いや、大作かどうかわかんないけど相当だ。 こないだ『パラリンピックマガジン』の名古さんから電話があって、次号で休刊が決まったそうなんですよ。まあ、平野さんにとってみれば今、雑誌作るんでてんてこ舞いでそれどころじゃないかも知れないんだけど、雑誌きびしいですね。『パラリンピックマガジン』なんて一定の読者にとっては絶対必要な媒体ですよ。そもそも名古さんたちは『アクティブ・ジャパン』って障害者スポーツ誌を一回、休刊していて、今回はそのリベンジだった。今はHPの運営みたいな形で媒体を残そうと努力してるみたいだけど、雑誌ってそのうちなくなっちゃうのかなあ。 郊外の駐車場スペースが大きくとってある本屋さん行くとびっくりしますよね。新刊なんかバカ売れしてるベストセラーが10冊くらい平積みになってるだけで、あとは文庫のタナが2つくらい。「子供の名前のつけ方」みたいな実用書がタナひとつ。雑誌はコンビニの方が充実してるくらいで、残り全部はマンガと、モー娘のファンシーグッズとか売ってるスペースなんだ。俺の商売大丈夫かと思う。モー娘のウチワとか、「76」のケータイストラップのかわりに俺の書いた本なり雑誌なり置いてもらわんことには、あの地区には絶対これ以上ひろがらないでしょう。難しいねえ。 そのうち物書きなり編集者なり、ネットで食べてく時代が来ると思うんですよ。現状では「シェア」とか「フリー」の精神で無償提供が前提になってるネット環境だけど、たとえば平野さんが今やってることをネットでやったとしたらどうなりますか。金銭面はともかくとして成立させられますか。グレード感とか質感は作れますか。 つまり、今の読者に雑誌形態で届けてる、何というか納得感みたいなものをネット上で形にできますか。これは平野さんみたいに事実上、一人で本作ってる人に聞くのが早いと思うんだよね。 さてと、『こどもプラス』の連載書こうかなあ。 えのきどいちろう |
| えのきどいちろう様 8回ウラのお返事が遅くなってしまい、たいへん失礼しました。 ああ、もう冬ですものね。 以前、えのきどさんがおっしゃってくださった「ゆっくり」という言葉に甘えて、こんなことになってしまいました。どうぞ、お許しください。 先日、管理人のゴクウさんとご連絡を取る機会があったのですが、 >超ロング企画になってしまった(苦笑)『Eメール対談』 と指摘される始末。えのきどさんやゴクウさんがいい人だから許されているものの、なんとも情けない次第です。 それにしても、「Eメール対談」が音信不通だったこの数ヶ月にはいろいろなコトが起きましたね。ほんとに目まぐるしかった。お返事が遅れたことの言い訳にするつもりはありませんけれど。 でも、この間にいろいろ見えてきました。絶望的な部分も希望も。 雑誌、出版がきびしいのはおっしゃるとおりです。日々、痛感しています。 媒体の存在が、なんか、資金がどれだけ続くかにかかっているような感じ(あたりまえなんだけど)。もういまは体力勝負みたいになってしまっていて、弱い人からポロリ、ポロリと戦列を離れていくような状況でしょう。その媒体が必要とされているかいないかに関わらず、です。 ほんとうにきびしい。 どうなっていくんでしょうか。 えのきどさんじゃないけど、「俺の商売大丈夫か」は実感です。 たしかにいずれは、ライターや編集者がネットで食べていく時代になるのかもしれません。でも、いまはまだむずかしいという感じですね。どうにもコンディションが読めない。 昨年だったか、ライターとしてホームページに載せる記事を書いたことがあるけれど、ギャランティはいわゆる「お仕事」の値段ではなかった。いろいろ問題はあると思うんですよ、印刷媒体の経験がない人たちによって現場が回っていることだとか、これまでのギャラの相場がなしくずしになってしまっていることだとか……。 だもんで、まだまだwebは自分の仕事の場ではないなとの思いがあるんです。 そんなこんなで、お尋ねいただいた「子どもプラス」をいまのままネットでやるということ、現時点ではワタクシにはムリそうです。 本の編集実務そのものは一人でやっているにしても、形になるまではデザイナーや印刷所の人たちとのチームワークです。何というか、それぞれがあうんの呼吸でつながっていて、押したり引いたりしながら作ってます。これは僕が印刷媒体のことだったら技術的なことも経験上知っているためにできているようなもので、webになったらお手上げです。イチから勉強しなければならないですワ。 つまり、でき上がりを想定して、作っていくことができそうにないんですよ。 もし、できるとすれば、どこか一部分をとりだして形にするということくらいじゃないでしょうか。全体をいまの「子どもプラス」のままwebで配信することはむずかしいですね。 で、それは僕ではなくて、もっとうまく実現できる人がどこかにいるのだと思います。 なんか、ネットって媒体としてはラジオに近いんじゃないでしょうか。パーソナルなメディアという印象を受けます。発信する側も受け取る側にとっても。言語の問題はあるにしても、世界を相手に海賊放送ができるみたいなものじゃないですか。そこには、アマチュアもプロフェッショナルも垣根がない。だからこそ、現時点でプロであるライターや編集者がうまく活動の場(商売として)とすることがむずかしいんじゃないでしょうか。 とはいうものの、僕はネットにはとても期待しているし、ここにしかない可能性もあると思っています。この秋の米国同時多発テロ、アフガンへの報復攻撃、そして日本の狂牛病。ネットで情報を知ることができてとても救われました。 この秋以降、マスコミとか、マスプロダクトとか、「マス」というものの意味が多くの人にとって変わったのかな、とさえ感じました。きっと将来ネットで仕事をするようになったときにはこの「マス」ということが鍵になるんじゃないかと思ってます。 と、ここまで書いてきて、この人のことは書いとかなきゃならないな、と気づいたのが、北尾トロさんのこと。 ご存知でしょうけれど、杉並北尾堂(http://www.vinet.or.jp/~toro/)というネット古本屋を運営してらっしゃいます。ご自分で本も編集し出版までなさっている。トロさんご自身はライターの仕事とどのようにわけてらっしゃるのか詳しくは存じませんが、とてもうまい媒体の使い方だなと感心しています。 僕も古本を買うだけじゃなくて、日記が楽しみでメールマガジンもとってますもんね。 「子どもプラス」 平野勝敏 |